リバネス、タイベンチャーMUUと研究資本提携を実施 〜精密発酵技術を用いたミルクプロテインの研究開発と東南アジア・日本での展開支援を強化〜

株式会社リバネス(東京本社:東京都新宿区、代表取締役 グループCEO:丸幸弘、以下「リバネス」)は、精密発酵技術で製造された代替ミルクプロテインを開発するバイオテックベンチャーRegene Bio Pte Ltd(本社:シンガポール、創業者:Mr Chanapol Tantakosol、 以下「MUU(ムー)」)に投資し、2025年2月15日にタイで開催した超異分野学会(主催:リバネス)にて戦略的パートナーシップの締結式を実施しました。
左から:Regene Bio Pte Ltd Founder and CEO Chanapol Tantakosol氏、
リバネスグループCEO 丸 幸弘 氏
リバネスは2023年から、ディープテックベンチャーが生み出した技術の社会実装に向けて、研究開発と事業開発の両面を後押しするために「研究資本提携」という新たな出資の形に取り組んでおります。一般的に企業間のアライアンスでは、事業の相乗効果を得るための業務資本提携などの手法が用いられる中、研究資本提携ではリバネスグループが有する研究開発力との相乗効果を生み出し、ベンチャーの研究開発から技術の社会実装までを加速することを目的としています。今回のMUUとの研究資本提携は、フィリピンの教育ベンチャーWela Online(※1)とマレーシアのサーキュラーエコノミーベンチャーADA Biotech(※2)に続き、第三号となり、タイにおけるベンチャー企業との研究資本提携事例としては初となります。
現在、乳製品市場はメタンガス(CO₂の約25倍の温室効果)排出をはじめとした環境負荷や、東南アジアで乳糖不耐症に悩まされている成人が約9割にも及ぶ観点から植物性代替食品(プラントベース)の推進が進められており、牛乳も代替ミルク市場が急速に成長しています。しかし牛乳本来の味や機能性を再現できている植物性ミルクは少なく、美味しさとのトレードオフが存在しています。このギャップを埋めるために、MUUはタイで膨大に廃棄されている未利用資源を精密発酵プロセスの原料として活用しながら、牛乳本来の味覚や機能性を担保した美味しいミルクの製造に成功しました。培養されたミルクプロテインには乳糖、コレストロール、抗生物質やホルモンが存在しないため、健康面でのメリットが存在する他、従来の牛乳と比較して土地と水野使用量を9割以上削減し温室効果ガスの排出量も大幅に削減します。
MUUの精密発酵技術で培養されたミルクプロテインを利用したミルク
MUUはTECH PLANTER ASEAN 2022タイ大会においてリアルテック賞を受賞し、2023年6月にリバネスグループの144 Ventures(本社:シンガポール、代表:Shu Sheng Chia)から出資を受けました。その後、約一年半で飛躍的に技術が確立され、この度リバネスの子会社であるリバネスキャピタルから出資(※3)を行うとともに、リバネスと戦略的パートナーシップを締結いたしました。本研究資本提携を通じて、リバネスが有するテクノロジープラットフォームや研究開発力を活用し、MUUが目指すどこでも、美味しく、健康的で、動物と地球とにも優しい乳製品を楽しめる世界を共に実現してまいります。
今後も、リバネスグループは、資本のみならず研究開発の知識を交換し合う新しい提携を行い、更なる知識製造を加速してまいります。
◼︎関連リンク
※1【フィリピン教育ベンチャーWela Online と株式会社リバネスが研究資本提携を実施:東南アジアと日本で教育の知識製造を加速】
https://lne.st/2023/06/05/rcp/
※2【リバネス、マレーシアディープテックベンチャーADA Biotechと研究資本提携 〜サーキュラーエコノミーに関する研究開発及び日本への進出支援を強化〜】
https://lne.st/2024/10/17/lvns-ada/
※3【リバネスキャピタル、Regene Bio Pte. Ltd.に出資】
https://www.lnest.capital/en/release/muu/
<本件に関するお問合せ>
株式会社リバネス (担当:櫻井・松原)
TEL:03-5227-4198 MAIL:[email protected]