リバネスグループ、ChatGPT Enterpriseを全社員に導入

リバネスグループ、ChatGPT Enterpriseを全社員に導入

株式会社リバネス(東京本社:東京都新宿区、代表取締役 グループCEO:丸幸弘、以下「リバネス」)は、2025年5月に、OpenAI, LLC.(CEO:Sam Altman、以下「OpenAI」)が提供する企業向け生成AIサービス「ChatGPT Enterprise」*1を全社員を対象*2に導入いたしましたので、お知らせいたします。

■ ChatGPT Enterprise導入の背景

リバネスグループは「科学技術の発展と地球貢献を実現する」をビジョンに掲げ、事業推進を行ってまいりました。2023年3月には、リバネスナレッジが開発した「Party on Slack*3)」をグループのSlack上に展開し、OpenAI API、Google Gemini API、Claude API等を活用した生成AIの業務利用をスタート。これまでに延べ16万回の試行錯誤が行われてきました。 2024年9月にはSlack AIを導入することで、日本語/英語の言語の壁を超えた国際的なコラボレーションが促進されるなど、生成AIによる業務変革がすでに始まっています。 こうした取り組みにより、リバネスグループでは生成AIの進化、さらにはAIエージェント時代に向けた変化のスピードを全社員が体感し、活用できる環境の整備が急務であると判断。今回、ChatGPT Enterpriseの導入を通じて、国内外の全社員の生成AI活用力を底上げし、事業成長の推進力とすることを決定しました。

■ ChatGPT Enterprise導入の目的

当社は、ChatGPT Enterpriseの全社的な活用を通じて、既存事業の生産性向上および新たな付加価値・事業の創出を加速してまいります。

<既存事業領域の生産性向上及び付加価値創出>

リバネスグループは教育現場や大学との強固なネットワークを活かし、多様な研究・調査活動を展開してきました。ChatGPTを活用することで、リサーチ作業時間を従来比で50%以上削減することを目標としています。また具体的な活用シナリオとして「新規事業開発のアイデア出し」「多言語対応の教材・コンテンツ作成」「専門分野の最新動向調査」などを推進していきます。
社員一人あたり月10時間以上の工数削減を目指し、その結果として生まれた余剰時間はステークホルダーとの対話や創造的な業務へと再配分され、さらなる付加価値を生むサイクルを生み出します。社員からは「専門用語の翻訳や文献要約が驚くほどスムーズにできるようになった」「報告書作成にかかる時間が半分以下に短縮された」などの声も届いており、効果を実感し始めています。

<セキュリティとプライバシーへの配慮>

ChatGPT Enterpriseは、入力データがAIの学習に使用されない仕組みとなっており、機密性の高い業務でも安心して活用できるセキュリティ設計がなされています。リバネスグループでは、今後も情報管理体制の強化に取り組み、安全・安心な生成AI活用環境を整えてまいります。

■ 今後の展望

2025年6月から全社員向けの基礎的なトレーニングプログラムを開始し、2025年末までに社員の70%以上が中級レベル以上の利用スキルを獲得することを目標としています。またOpenAI社との協力により、効果的な生成AIのユースケース創出や参加型ワークショップの実施を通じて、高度なAI人材の育成を推進してまいります。さらに、グローバル各法人(シンガポール、マレーシア、フィリピン)と連携し、言語・時間・文化の壁を越えた「グローバル・ナレッジシェアリング」の実現を目指します。

■ コメント

株式会社リバネス 取締役CIO 吉田 丈治

これまでのリバネスグループにおける生成AIの活用は、アーリーアダプターが主に利用する段階でした。今回のChatGPT Enterprise導入により、全社員がその価値を日常的に享受できる環境を整えました。大規模言語モデルの登場によって言語の壁が取り払われ、今や時間の壁すら超える可能性が見えています。今後はこの進化のスピードを追い風に、「知識製造業*4」をさらに加速させ、科学技術の発展と地球貢献を実現してまいります。


*1)ChatGPT Enterpriseについて:https://openai.com/ja-JP/chatgpt/enterprise/
*2)当社ドメイン( lne.st )のメールアドレスを所有する全社員(株式会社リバネス、株式会社リバネスキャピタル、株式会社リバネスナレッジ、株式会社リバネスノームズ、Leave a Nest Singapore Pte. Ltd.、Leave a Nest Malaysia Sdn. Bhd.、Leave a Nest Philippines, Inc.)が対象(2025年5月時点で約150人)
*3)Party on SlackはSlack上で各種生成AIを活用することが出来るアプリケーションで無償提供中。2025年には述べユーザー数が1万人を突破しています。詳しくは:https://functions.lne.st/products/partyonslack/
*4) 知識と知識の組み合わせによって新たな知識をつくり出すこと。そして新たな知識によって未解決の課題を解決すること。より具体的にいえば、人類が蓄積している知識や発見・発明を組み合わせて、未解決の課題を解決するための技術・事業・サービス・製品を生み出し、課題の現場に実装していくこと。リバネスでは、この一連のプロセスを「知識製造業」と呼んでいます。