生徒の状態を知る新たな指標「ワクワク」を使って生徒の成長を可視化しませんか?

次期学習指導要領では、探求学習等を通して、知識の理解の質を高め資質・能力を育むために、①知識及び技能、②思考力、判断力、表現力等、③学びに向かう力、人間性等の3点に置いて生徒の学びを整理する重要性が指摘されています。私たちは、上記の3点において、③学びに向かう力、人間性に着目します。意欲的、かつ主体的に物事に取り組む根底に、生徒の「ワクワク感」があると仮説を立てました。リバネス教育総合研究センターでは、子ども達の好奇心、ワクワクから 生まれる主体的な行動こそが主体的な学びを生み出し、新しい価値を創造できる人材への成長の糸口であるという仮説を立て研究活動を行っています。

 

図1. 「面白い」「かっこいい」というワクワクが主体的な行動が起こる。行動には深さがあり、簡単な行動から深い行動へ移行する。

ワクワク感と行動についての仮説

そこでリバネス研究センターは、ワクワク感と行動の関係を図2.のようなモデルと捉えます。

図2.ワクワク感と行動のモデル

図2.がワクワクと行動との関係を表しています。生徒が自分が興味関心を持ったことに関してワクワクすることで、行動を引き起こし、その行動がさらなるワクワク感を生んで行くと考えます。このときに、生徒がどのステップで止まっているのかを推定することで、学校現場でどんな働きかけをするべきかを検討することができます。

生徒はワクワクしているが、行動に移せていない?!〜プレ調査の結果

教育総合研究センターでは、上記の仮説のもと、高校生の現在の「ワクワク」を測る指標と分析方法を、東京大学所属正木郁太郎先生と国内5つの高校の協力のもとにプレ調査を実施しました。本調査では、高校1年〜3年の653名の生徒に対して調査を実施しました 。本調査 では 、生 徒 が いま何かに興 味 関 心を持っているか? そしてその関心度合いはどのくらい高く、どのような心理状態なのか、 そして何かの行動につながったのか? というような「ワクワク」状態を測る 項目と、性格や環境認識といった生徒の特徴を測る項目を調べています。 ここで言う環境認識とは、自分のワクワク感を行動に移し、なにかを実現で き る と い う 効 力 感 や 、行動した時には周りが受け止めてくれる受容感といった、生徒自身が自分が置かれている状況をどう感じているかを指しています。

調査の結果、90%以上の生徒が興味関心を持っているものがあり、60% 以上が実際に何かしらの行動に移しているという結果がでました(図3)。事前に 私達が想像していた以上に、生徒たちは何かに興味関心を向けてワクワク している状況にあるようです。しかし起こしたことがある行動の多くは「友 だちと話す」といった限られた範囲にとどまるものや、「自分で調べてみる」 などの自己完結するものでした。「先生に話す」「学外のイベントなどに参 加する」といった外向的な行動はまだ少なく、いかにこうした行動を促すか が今後の課題といえます。 さらに、本調査では学校間の比較も行っています。生徒の性格について は学校間でほとんど差がありませんでした。一方で、環境認識については 差がでました。学年を経るごとに受容感が向上する学校と、低下する学校 があったのです(図4.)。受容感が向上する学校と低下する学校を比較すると向 上する学校の生徒の方がワクワク度が高めに出ていました。今後はこの調 査をもとに、何が生徒のワクワクに火をつけるのか? の核心に迫る研究を 進めていきます。

図3.興味関心を持っているものの有無とその後の行動について

図4.生徒が感じている受容感の変化(4が最も受容感が高い状態)

「ワクワク」計測を皆さまの学校で実施しませんか?

リバネス総合教育研究センターでは、今回実施した「ワクワク」計測を学校評価サービスとして提供します。本サービスでは、上記で実施したリサーチをそ れぞれの学校の生徒に対して実施致します。これまでに蓄積された他校のデータ(学校名・生徒名は匿名化済)と比較することで、学校ごとの特性を見てい くことが可能になります。テストの成績や進学実績に変わる指標として「ワクワク」計測をやってみませんか?

「ワクワク」計測サービス概要

● 紙またはオンラインでのアンケート調査を行います
● 計測結果はレポートとして提供します
● 信頼性の高い調査には1学年ごとに50人程度の調査の実施を推奨しています
● 調査前のヒアリングから実施、結果レポートまで3ヶ月〜6ヶ月かかります
● 計測には費用がかかります(10万円~)

お問い合わせ&サービスお申込み

リバネス教育総合研究センター
ワクワク測定サービス担当  前田、森安、吉田
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