CSR活動を推進する上での何よりの社員教育 株式会社マルハニチロホールディングス

CSR活動を推進する上での何よりの社員教育 株式会社マルハニチロホールディングス

 

■教育CSR活動に対する想い

食の源を育むかけがえのない地球環境をまもり、次世代に“おいしいしあわせ”を引き継ぐために、マルハニチロらしさのある活動を展開していきます。

 

■チーム構成

人数:10名(1教室 講師1名とアシスタントスタッフ3〜4名を含む)

所属部署:中央研究所

 

■教育CSR活動事例

社会人講師活用型教育支援プロジェクト、小学校向け理科実験授業を千葉県内小学校にて実施

 

■授業概要

単元:たんじょうのふしぎ

対象学年:小学校5年生

タイトル:僕らが食べるおいしいサケの謎に迫る〜サケの誕生物語と生命の設計図の秘密〜

授業の概要と流れ:「サケ」を題材に、卵からの誕生、成長、そして再び命が誕生するまでの旅を見ていきます。発展として、生命の誕生・成長の裏に設計図(=DNA)があることを学び、実際にサケの白子からDNA抽出実験を行います。

 

〔導 入〕私たちがいつも食べているサケはどんな生き物?

〔講 義〕サケの一生を見てみよう(たまごや稚魚の観察)

〔観 察〕サケを観察してみよう!サケの成魚を用意し、からだを観察

〔講 義〕サケが親から受け継いだものとは?

〔実 験〕生き物の設計図、DNAを見てみよう

〔まとめ・発展〕サケの命を無駄にしない研究

 

■教材開発のこだわり

100年以上にわたり扱ってきたサケを教材に使い、サケの生態や命の大切さ、そして命が育む自然を大切にしてほしいというメッセージをこめた授業プログラムを当社研究所の所員が中心となって作成し、2年間にわたり継続開催をしています。今後も次世代を担う小中高校生を中心に広く取組を続けていきます。

〔1〕本物のサケの観察

本物のたまごや成魚を使って、オスメスの違いや、体の中の様子が見られるよう加工しました。小さな卵から大きなサケへ成長することのふしぎや、まだ解明されていないサケの生態などを紹介しています。

〔2〕DNAを見てみよう

親から子へ伝わる設計図(DNA)を自分の手で取り出し、触ってもらいたいと思い、安全で、成功率の高い実験方法を検討しました。

〈手 順〉

① サケの白子0.1gを良くすりつぶす。

② 水、SDS溶液、食塩水を加え、ガラス棒でよく混ぜる。

③ ②の液体をエタノールの中に入れる。

 

■特別講師の声(本業での活動にプラスとなった事例等)

サケへの関心だけではなく、小学生や学校関係者に水産物全般や当社商品への親しみを持ってもらうことができました。また社員が教育現場で次世代を担う子供達と触れ合うことにより、社会貢献の意義を体感してもらうことができ、CSR活動を推進する上での何よりの社員教育にもなりました。

こどもたちにとってサケは食卓で見ることはあってもその生態や命のつながりについて知る機会は少ないと思います。観察や実験、楽しみながら学べる場を通して「知る」きっかけになり、そして食べ物を大切にすることは命を大切にすること、その命を育む自然を大切にする心が育っていってほしいという思いをこめています。また、水産物を中心として一世紀にわたり日本の食文化の一端を担わせてもらってきたマルハニチログループとして、これからも魚食文化の普及に努めてゆきたいと思います。

 

■児童の声

2年生でサケのことを勉強して、分かったと思っていたけれど、サケの知らないことがたくさんあってびっくりしました。

人間以外にもDNAがあるんだなあと初めて知ったし、それを触れてよかったです。DNAの色は赤みたいなこい色だと思ったけど、白くて、びっくりした。

 

■今後の方針

社会貢献活動方針に則り、食文化の維持と創造や自然の恵みに感謝する心を養うための活動を、そしてマルハニチロの持つ人・物・技術を生かせる活動を行っていきます。

 

■会社概要

住所:〒100−0004 東京都千代田区大手町1−1−2

電話番号:03−6833−4134(2010年12月19日より)

URL:http://www.maruha-nichiro.co.jp/

事業内容:水産、加工食品、畜産、保管物流

社員数:14,094名(グループ社員含む:2010年3月31日現在)

設立年月日:2004年4月(2007年10月に、株式会社マルハグループ本社から株式会社マルハニチロホールディングスに社名変更)

 

■CSR関連情報

CSR担当部署:CSR・品質保証部

電話番号:03−6833−4127(2010年12月19日より)

担当人員規模:5名

社会貢献開始年:2006年11月

出典:教育CSR白書2010 (本記事は、2010年11月のものです。)