米ぬか成分「γ-オリザノール」
米ぬか成分「γ-オリザノール」
IgE捕捉剤・ならびに抗アレルギー性成分としての応用に期待
食品や飲料、スキンケアといった商品において、健康被害のリスクとして代表的なものが アトピーやアレルギーだ。東京大学・尾崎博教授、東京海洋大学・潮秀樹准教授(肩書は 2007年当時)の研究グループでは、アトピーやアレルギーを引き起こす主因となるIgE抗 体と結合し、その作用を軽減する働きを、米ぬか成分のγ-オリザノールがもつことを突き 止めている。今回は、その応用性に着目し、紹介する。
■発明の概要
米ぬか等から得られる米油から抽出されたγ-オリザノールが、優れたIgE捕捉能を有することを見出した。さらに、上記γ-オリザノールが、優れた抗アレルギー性を有することを見出した。
■発明の効果
本発明は、γ-オリザノールが、FcεRI受容体と結合する前のIgEに結合することにより、IgEと上記受容体との結合反応を阻害できるという新規なメカニズムに基づくものであり、その結果、I型過敏症反応の前提となるIgEの感作が制限され、アレルゲン物質の存在下でも脱顆粒反応を有効に抑制することができるため、極めて有用である。また、有効成分となるγ-オリザノールは天然産物由来の成分であるため、副作用等の問題が少なく安全性に優れる点でも、本発明は有用である。
※本特許については、すでにスキンケア商品の開発・製造・販売を行う株式会社ナチュラルサイエンスにライセンスされ、商品化・販売されております。(出願番号通知 特願2005-340390)
〔本特許に関するお問合わせ先〕
株式会社東京大学TLO 〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 産学連携プラザ3F
TEL:03-5805-7661 FAX:03-5805-7699