どんなハプニングにも負けないプレゼンの準備の仕方

どんなハプニングにも負けないプレゼンの準備の仕方

小学生の時、授業中の私は、いつも下を向いていた。何故なら、先生に指されたくなかったからだ。しかし、まつ毛が下向きに生えていた私はよく寝ているのかと勘違いされていた。どうやら、下を向いているとまつ毛の加減で細い目をした私の目は、先生から見えなかったようだ。しかし、いったん休み時間のベルが鳴ると私は、生き生きと外へ走っていき、10分という時間をいかに楽しいものにするのかだけを考えて毎日を過ごしていた。

そんな私が、仕事の関係で講演をよくするようになったことは、『緊張していることを見せないプレゼン』の投稿で書いた。今回は、ハプニングがあっても焦らない方法を書きたいと思う。私は、日本だと学会やゼミでの発表しか経験がない。つまり、専門家に向けた研究発表は慣れているのだがキャリア講演は、海外での経験はあるものの、日本では10分ほどの短いものしか経験がなかった。

今回は、30分の講演をして、もし質問がなければもう少し20分ほどの話を盛り込むことが出来ないかというオファーをいただいた。しかも分野の違う工学を勉強している高校2年生から大学1,2年生の年齢の男子学生に講演をして欲しいとのことだった。これは、よいチャレンジの機会だと思い、すぐに引き受けることにした。しかし、内容を作るうえで非常に迷った。私は、研究者であったこともあり研究の話をするのが良いだろうけれども、そればかりではつまらない。また、海外での経験も踏まえた話をとのことだったので私が育ってきた環境の話を盛り込んだ。

30分の講義スライドを準備し、15分のエクストラ分のビデオも用意し、準備万端だと思っていた。ところが、スライドの投影が出来ないという状況に陥った。お約束はしていたので、講演をしないというわけにはいかない。スライドなしで30分、学生を飽きさせないための講演が始まった。アウトラインは決まっていたので大枠の流れを頭で追いながら、なるべく質問を織り交ぜて、ジェスチャーを使いつつ講演を始めた。投げかけを入れることで相手が講演の一部であることを体感してもらう。そして、ジェスチャーを入れることで写真のない状況でも想像をしやすいように努めたのだ。

そして何よりも気を付けたのが、不安そうに見えないようにする事。人間とは不思議で、プレゼンテーションする側が緊張しているのが伝わると場が緊張する。そうすると話す側もかたくなり、悪循環だ。心臓は、バクバクしていてもいい。態度は、堂々とそして務めてゆっくり話すことで自分も落ち着く。結局当日は、30分スライドなしで講演を続けた。最後の10分で走馬灯のように持ってきたスライドを見せて無事、講演を乗り切った。パワーポイントが出来て、ついついスライドに頼りがちだが、プレゼンテーションはスライドがなくても内容が伝わるように作っておくことでスライドがなくても慌てずに発表をすることが出来る。スライドづくりに詰まったら、一度スライドの完成度よりも内容の完成度を見直すのが良いかもしれない。