大学院生は読むべし!ハーバード大教授辞めて、Googleエンジニアに転身したMattさんのblog その2
結構PVが多かった前回のブログ↓
大学院生は読むべし!ハーバード大教授辞めて、Googleエンジニアに転身したMattさんのblog
名声が目的ならアカデミアは向いてないよという話でした。
じゃあどんな人がPh.D.を目指すべきか、Ph.D.になる過程でどんなことを学べるのか、彼の意見をまとめてあるエントリを今回は紹介。
以下2つ
あくまでUS大学院、専攻コンピューターサイエンスの話ですが、どの学科の学生にも参考になるかと。
日本の学生に対しても基本は同じと僕は思う。
博士課程に進学する意義、行かない方がいい理由
シンプルにメッセージは以下。
The only reason to do a PhD is because you love doing research. If you don't love research, don't bother — it is not worth the time, money (in terms of opportunity cost vs. making a real salary in industry), or stress.
適当に訳:研究好きならPh.D.、それしかない。そうでないなら、時間と金とかかるストレスの無駄。サラリー的にも直ぐに産業界にいくべき。
つまり、超フリーで、やりたいようにやれて、難しい問題に腰を落ち着けて取り組めるということが博士課程にいく意義。
研究好きなら最高だろ、ヒャッハーみたいな。
ただし、そんなもんみんな同意なわけないし、そもそも博士課程って体系だってないし、いつ終わるかわかんないしー、というところが博士課程にいかないべき理由。
研究好きかどうか決めきらん人に対して
いや、でも研究しないと研究好きかどうかわからないし、向いてるかわからんよね、と。
というわけで、まずは大学時代に研究しなさいと薦めています(至極当たり前)。
んでもって、大学時代に研究できなかったら、一年休暇をとって(所謂ギャップイヤー)どっかで研究すればいいよと。
注:USの修士課程は授業を凄い取らされるので、修士課程に行ってもその大半は研究できんよ、的なノリで書いてあります。
修士とっても、また博士課程は一からやらないといけないし。
とにかく博士課程に突っ込む前に、ちゃんと向き不向きをジャッジしろと言っている。
日本だとこれを修士課程で試すイメージなんですかね?
日本の場合なら博士後期課程につっこむなら、研究超好きじゃないとダメだろと(当たり前っちゃ当たり前か)。
博士課程で何が身につくか
そんな厳しいこと言いつつ、Mattさん自身はやっぱ博士課程行ってよかったと言うわけです。
1)論文を批判的に読む能力、
2)論文を書く能力、発表する能力
3)実験し解釈する能力
4)そして解決するに値する問題を見つける能力(これが一番大事)
これらを身に着けることができたと。
事実Mattさんの周りのPh.D.持ってるやつは、基本的には、明快でよく整理された話っぷりや、資料をつくるぜ!とのこと(耳が痛い。
こんなスキルや、自分で面白いと思った難問に対して取り組む時間がとりたいということなら、博士課程には価値がある、という話。
逆に言うと、博士はそんくらいやれよってことだな。
大学院生は読むべしと言いながら、身が引き締まるブログエントリの紹介と相成りました。
近くの博士に共有するとよろし。
P.S.
But as my PhD advisor was fond of saying, “doing a PhD costs you a house.” (In terms of the lost salary during the PhD years – these days it's probably more like several houses.)
(白目