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富士高校サマーサイエンスアカデミーキャンプ -心の測定装置で最高の癒しスポットを見つけよう in 東工大- を実施しました!

富士高校サマーサイエンスアカデミーキャンプ -心の測定装置で最高の癒しスポットを見つけよう in 東工大- を実施しました!

富士高校サマーサイエンスアカデミーキャンプ概要

 

【日時】2018年8月24日(金)27日(月)28日(火)

【場所】東京工業大学 大岡山キャンパス

【参加者】中学1年生-高校1年生(計18名)

【実施内容】「心の測定装置で最高の癒しスポットを見つけよう! in 東工大」

【1日目:心を「見る」】

  • arduinoを用いた脈波計の制作
  • 心理生理学講義:心拍と心の関係
  • 心拍間隔変動の導出

 

【2日目:心を「わかる」】

  • 日常生活中における心拍間隔変動の分析
  • 脳神経科学の講義:感情と脳と自律神経と心拍
  • 心理学講義:心の難しさ・質問紙の活用
  • 東京工業大学 環境・社会理工学院 教授 藤村修三 先生の講演
  • 癒しスポットフィールドワーク1
  • 最高の癒しスポット仮説立案

 

【3日目:心を「動かす」】

  • 仮説の検証
  • 癒しスポットフィールドワーク2
  • 各班の最高の癒しスポットの決定
  • 癒しスポットフィールドワーク3
  • 最高の癒しスポット決定

 

2018年8月24日(金)、27日(月)、28日(火)、東京工業大学 大岡山キャンパスにて、株式会社リバネスは、東京都立富士高等学校・附属中学校の生徒18名を対象に、富士高校サマーサイエンスアカデミーキャンプ(主催:東京都教育委員会)を実施致しました。

 

「心の測定装置で最高の癒しスポットを見つけよう in 東工大」をミッションとし、参加した生徒には3日間を通じて、哲学、心理生理学、脳神経科学、ものづくり、プログラミングといった幅広い分野に取り組んでもらいました。

 

心とは?いかに心を研究するか?

 

研究とは「答えのない課題に挑戦すること」であり、研究者とは「答えのない課題に挑戦する者」のことです。そして、「心とは何か」という問いは、2000年以上も前から我々を悩ませてきた「答えのない課題(アポリア)」でした。喜んだり怒ったりする「感情」や、一人ひとり違う「性格」など、「心」は様々な意味で使われてきました。

 

今回のサマーサイエンスアカデミーキャンプでは、「心の測定装置で最高の癒しスポットを見つけよう!in 東工大」というミッションに全員で取り組む中で、「脈波計」や「質問紙」といた測定装置を用いることで「心」について心理生理学的観点から研究を行いました。

 

サマーサイエンスアカデミーキャンプ3日間の流れ

 

今回のミッションは「心の測定装置で最高の癒しスポットを見つけよう!in 東工大」です。3日間かけて心を「見る」「わかる」「動かす」ことを行いながらミッションの達成を目指しました。

 

1日目は心を「見る」日でした。まず、小型のマイコンと脈波センサを用いて脈波計を作りました。パーツの組み立てとプログラムの実装を行いながら、まずは自分の心拍に合わせて脈波計のLEDが点滅することを確認しました。続いて、脈波から心拍間隔を求めました。さらに、心拍間隔データをマイクロSDカードに保存できるように、さらなる組み立てとプログラムの修正を行いました。自分の脈波計で心拍間隔の測定ができるようになったら、自律神経系の活動と心拍間隔の変動(心拍間隔変動)の関係の講義を行いました。参加生徒たちは自分の心拍間隔を測定し、そのデータから心拍間隔変動を求めました。そして、心拍間隔変動と心の関係についての仮説を立てました。

 

脈波計のLEDが心拍に合わせて点滅していることを確認!

 

脈波計にマイクロSDカードを装着!

 

「心拍」「自律神経系」の働きを学ぶことを通じて「心」と言う難題に取り組んだ!

 

2日目は心が「わかる」日でした。2日間の休日を挟んでの開催です。参加生徒は休日の間に「テレビを見ていた時」「読書感想文を書きながらイライラしている時」「リビングでゆっくりしている時」など様々な状況における自分の心拍間隔を測定しました。2日目は測定結果の分析からスタートしました。参加生徒は分析結果から、自分が癒されていたり、リラックスしていたりといった、どちらかというとポジティブな感情を抱いていた時に心拍間隔変動が大きくなることを確認しました。

 

休日中の測定結果をみんなで分析・確認!

 

その後、なぜそのようになるのか、脳神経学的観点からの講義を行いました。心拍間隔変動は心の状態の傾向を表す指標ではあるものの、必ずしも心の全てが説明できる訳ではありません。そこで、心理学でよく使用される質問紙の登場です。参加生徒は、脈波計から得られる「心拍間隔変動」と質問紙から計算される「癒し得点」によって、最高の癒しスポットを探し出すことを確認しました。

 

感情と脳と自律神経系の関係についての講義

 

さらに、2日目には、富士高校OBであり、東京工業大学でイノベーション論を研究されている藤村修三先生に、ご自身の高校生活や、いかにして研究の道に進んだかについてご講演頂きました。

 

富士高校OB、現 東工大教授 藤村先生の講演

 

そしていよいよ午後から、「最高の癒しスポット」を探しに東京工業大学大岡山キャンパス探検に向かいました。まずは自分たちにとって最高の癒しスポットはどこか、班ごとに仮説を立てました。仮説を立てた後、班ごとに実際にその場所でどれくらい癒されるのかを「心の測定装置」を使って実際に測りました。

 

目的地へと向かう一行!

 

心拍間隔の測定と質問紙への回答だ!周りの環境の特徴も記録!

 

測定結果や気づいたことをマップに記録だ!

 

最後に各班の調査結果をみんなで共有し、最高の癒しスポットの条件について測定結果を元に再検証しました。

 

 

3日目にはまず、2日目に教室全体で共有した、癒しスポットの情報に関するデータを元に、各班の最高の癒しスポット候補を再検証する時間を設けました。環境中のどのような要因によって心拍間隔変動や癒し得点の大小が決まるのか、考えてもらいました。そして、その結果をふまえ、各班にとっての最高の癒しスポット候補を絞りました。候補を絞った後、実測し、各スポットにおける心拍間隔変動と癒し得点を求めました。

 

 どのような要因が心拍間隔変動と癒し得点に影響を与えていたのだろう?

 さあ、最終候補を決定だ!

 

癒しスポットにて手製の脈波計で心拍間隔を測定だ!

 

各スポットをまわったら、最終的に各班1つの癒しスポットを「最高の癒しスポット」として提案してもらいました。心拍間隔変動と癒し得点の結果を見ながら、総合的に癒されそうな場所を提案してもらいました。

 

自分たちの班の「最高の癒しスポット」を発表だ!

 

昼食後、各班の癒しスポットを巡る時間を設けました。果たして大岡山キャンパスにおける「最高の癒しスポット」とはどこだったのでしょうか?キャンプの締めくくりには、各テーブルで、TAと生徒の皆さんとの座談会を行いました。学校生活のこと、勉強のこと、受験のこと、研究のこと、世界のこと、色々な話をすることができました。

アンケート結果:参加した生徒の声

  • 心と体の関係についてよく分かりました。来年も来たいです!ありがとうございました!
  • 研究で解らないことがあっても頑張ってください。自分もあきらめずがんばります。
  • スタッフの方々の研究者としての体験談が聞けてとても楽しかったです。
  • 3日間ありがとうございました。夏休みが楽しくなりました。また、来年もやるならいかせてください。
  • 3日間、貴重な体験をありがとうございました。哲学のことやプログラミングのこと、そして大学や研究についてもたくさん学べました!
  • 全く知識がないところから、ここまで来れて嬉しいです。ありがとうございます!
  • 実験教室で、今まで興味のなかった理系のことや研究者にも興味がもてるようになりました。

 

 

株式会社リバネスでは、心の研究の社会実装をテーマに、心理学、哲学などをはじめ分野横断的な研究・開発と実験教室の企画も行なっています。ご興味があればぜひお気軽にご相談ください。

 

<本件に関するお問い合わせ>

株式会社リバネス 教育開発事業部

[email protected]

03-5227-4198

担当:花里