学校改革に向けた取り組み〜学外の専門家と共に、未来の学園を探究する教育研究所構想〜
株式会社リバネス教育総合研究センターでは、学外の専門家と共に、未来の学園を探究する「教育研究所構想」を立ち上げ、自身の学校をより良くしていくための研究活動を、教員が主体となって推進する仕組み作りを加速させています。
2017年には、大阪明星学園中学校・高等学校と連携し、未来の学び舎を「教員」と「外部の専門家」で共創していく試みをスタートしました。その第一歩として、若手研究者向け研究助成の取り組みである「リバネス研究費」に大阪明星学園賞を設置し、全国の大学・企業から、学園を実証フィールドとして実践したい研究のアイデアを集めました。集まった30件近くの研究テーマについて、教員の方々と議論を重ね、自身が一緒に研究をしたいテーマを選抜しました。
2018年からは、下記の表の4つの共同プロジェクトが動き出しました。
担当教員 | 課題感 | 研究者(所属)・研究テーマ |
A先生(英語科) | 英語が苦手な生徒に対するアプローチを増やしたい。アクティブラーニングを活用した授業の導入を検討している。 | 松岡 真由子 氏(京都大学)
英語の授業時の協同読解学習におけるメタ認知を高める教育的介入の検討 〜フィードバックの効果に着目して〜 |
B先生(国語科) | 小論文の評価に関しては、多くの時間を要してしまっている。短縮化かつ効果的な方法を探索したい。 | 林 愛彩香 氏(東京工業大学)
評価者特性を開示したピア・アセスメントの評価点の信用度 |
C先生(社会科)・D先生(国語科) | 文系の生徒は理系に比べて、今後のキャリアイメージを持つ機会が少ない。自身のキャリアを具体的に考える経験をさせたい。 | 江本 駿 氏(特定非営利活動法人ASrid)
高大接続を意識した高校生の主体的課題発見・解決プログラムの開発と評価:希少・難治性疾患領域を事例として |
E先生(生物科) | 課題研究を進めていくノウハウが不足。専門家と連携しながら、課題研究を発展させていきたい。 | 長谷川 慎 氏・福崎 優太 氏・高橋 敏宏 氏(長浜バイオ大学)
空気中の浮遊物分析法の実証研究を通じた高大連携教育へのアプローチ |
これまでの活動から、学内に外部の専門家が入っていくことで、教員のアイデアを行動へと移すきっかけが生まれ、教員の方々自ら仮説検証を回す流れを生み出すことにつながっていると考えられます。日々の授業等で試してみたいと思っているプランが、外部の専門家とのディスカッションによってブラッシュアップされ、実践的に検証を進めていくための研究計画が出来上がっていくのです。本取り組みは、学校教育に関わる実践的な研究を行う「研究所」としての機能を果たしています。
我々は、外部とのネットワークを自ら創り出していくサイクルが定着することで、教員一人ひとりが学外に未来の学園を共に考える仲間を持つことに繋がると考えます。今後の学校教育において、教育現場に企業や大学、研究機関の知識を取り込んでいくなどの新しい変化を生み出していくことにご関心等あるかたは、リバネス教育総合研究センターにお問い合わせください。
◯問合せ:リバネス教育総合研究センター 中島
TEL 03-5227-4198
E-mail [email protected]