東京都立大学の理系大学院生がグローバル企業や海外の研究者にプレゼンを行う海外研修プログラムをオンラインで実施しました!
リバネスでは、2020年11月2日(月)~11月5日(木)の4日間、東京都立大学の理系分野(理学研究科 物理学専攻、都市環境科学研究科 都市基盤環境学域、環境応用化学域、システムデザイン研究科 情報科学域、電子情報システム工学域、機械システム工学域、人間健康科学研究科 フロンティアヘルスサイエンス学域)の大学院生14名を対象に、オンラインを活用して、国内外のグローバル企業や海外の研究者にプレゼンを行う海外研修プログラムを実施しました。
本プログラムは、理系大学院生が国内外のグローバル企業や研究者に自らの専門性を活かしたアイデアをプレゼンする過程で、国際的な視野を広げるとともに、自己の再発見をめざすことを目的としています。これまで、過去11回に渡りシリコンバレーにて実施してきた研修の実績を踏まえ、2019年度は、急成長する東南アジア2カ国、シンガポールとマレーシアを訪問しました。2020年度は、新型コロナウイルスの対策を踏まえ、東京都内のインキュベーション施設、センターオブガレージを拠点に、シンガポール・マレーシアをはじめとする国内外のグローバル企業や研究者と対面もしくはオンラインで対話の場を設け、研修を実施しました。
参加したのは、理系分野の修士課程1年〜博士後期課程1年の学生14名です。
学生は、事前に3-4名ずつのグループに分かれ、数ヶ月をかけて、東南アジアの社会課題の解決のために各自の専門性を活かしたアイデアの英語プレゼンを用意しました。また、個々の学生が、話をしてみたい海外の研究者とのオンライン面談のアポイントメントを各自で事前に調整しました。
研修1日目の11月2日は、”海外の人と交流する”をテーマに、リバネスシンガポールとマレーシアのスタッフとのオープニングセッションの他、マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院とオンラインで接続し、現地の研究グループ主宰者による講演の受講と、現地学生とのディスカッションを行いました。
マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院の現地学生との議論の様子
2日目の11月3日は、”自分たちのアイデアを世界に発信する”をテーマに、国内に拠点を持つグローバル企業である株式会社DG TAKANOの外国籍のメンバーと、リバネスマレーシアのスタッフに、学生が自分たちで考えた、東南アジアの社会課題の解決のアイデアをプレゼンし、改善案を議論しました。また、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどの東南アジア各国の大学発ベンチャーとオンラインで接続し、ピッチカンファレンスの形式で、お互いが考える課題解決のアイデアをプレゼンし合いました。
株式会社DG TAKANOのメンバーとの議論
東南アジア各国の大学発ベンチャーへのプレゼンの様子
3日目の11月4日は、”海外で研究するキャリアを考える”をテーマに、学生が各自で事前にアポイントメントを取った海外の研究者とのオンライン面談を実施しました。また、海外の大学で研究グループ主宰者として活躍する日本人研究者の齋藤敬氏(モナッシュ大学 化学科 グリーンケミストリー研究所 准教授(当時))の講演の他、東京都立大学大学院の留学経験者の在学生およびOBOGを4名を招き海外での研究経験に関する座談会を実施しました。
学生が各自でアポイントメントを取った海外の研究者とのオンライン面談の様子
モナッシュ大学の齋藤氏のキャリア講演の様子
東京都立大学大学院の留学経験者との座談会の様子
キャリア講演と座談会後の集合写真
最終日の11月5日は、”自分の考えをまとめて発表する”をテーマに、シンガポールの南洋理工大学と接続し、現地の研究グループ主宰者による講演の受講と、現地学生とのディスカッションを行いました。また、グローバル企業である三井化学株式会社の本社を訪問し、シンガポールに拠点を持つMitsui Chemicals Singapore R&D Centre, PTE. LTD.にオンライン接続のもと、現地の多国籍の研究者に、学生が考えた課題解決のアイデアのプレゼンを行いました。
南洋理工大学の現地学生との議論の様子
三井化学本社での議論の後の集合写真
一連のプログラムを、海外での研究経験も豊富なリバネスのサイエンスブリッジコミュニケーターがサポートしました。
学生からは、国内であっても、オンラインや対面で様々な国籍、専門の人々と意見を交わす中で、自分自身の意見や行動を見直すことができたという、以下のような感想が聞かれました。
自分の将来のビジョンを考えさせる良い機会となりました。海外の方たちのパッションの強さが非常に印象的で、私も目標に対してパッションを持って行動していきたいなあと思いました。
自分とは異なる専門、環境、国籍の人々と触れ合って、様々な考え方を知りました。また、各研修内容においても自分の知らないことや気づきがあり非常に勉強になりました。また、英語を話すのも楽しく、研修全体を通しても非常に楽しかったです。
私は海外で働くことに興味はありませんでしたが、自分の好きなことに全力な研究者の方々との交流は刺激的でした。また、ほかの参加者との交流も貴重な経験でした。同じ理系とはいえ全く異なる研究をし、全く異なる考え方を持った人たちと仲良くなれたことはこの先も財産になると思います。
自分のこれからの三年間の考え方を変える、もしかすると人生にも影響を与える良いプログラムでした。本当にありがとうございました。
リバネスでは、他にも、オンラインで世界を繋ぎ、学生がグローバルに活躍するためのスキルやマインドを養う国内実施型の研修を実施しています。
<グローバルなビジネスマインドを養う国内実施型のビジネスモデル討論研修はこちら>
<海外の研究者と共同研究を立案する大学生・大学院生向けグローバル研修はこちら>
ご興味、ご関心がございましたら、是非以下にご連絡ください。
お問い合わせ先はこちら:
株式会社リバネス 担当:神藤(じんどう)・福田(ふくだ)
メールアドレス:[email protected]
TEL:03-5227-4198
今回の研修講師はこちら:
神藤拓実
博士(工学)2014-15年、KU Leuven(ベルギー)にて研究留学。2016年横浜国立大学大学院環境情報学府博士後期課程修了。2017-2019年、東京工業大学物質理工学院研究員並びに横浜国立大学高大接続・全学教育推進センター非常勤教員(助教)。専門は色素化学。2019年にリバネスに入社。入社当初から、東南アジア現地での創業支援、グローバル人材育成研修、起業家人材育成研修の企画開発および講師を行う。
井上剛史
京都大学大学院農学研究科地域環境科学専攻博士後期課程修了、博士(農学)。入社後は、専門性を活かして、農学や植物科学の研究プロジェクトを進めている。また、東南アジアでの日本の大学院生を対象とした海外研修の企画実施や、国内外ベンチャーの発掘・伴走支援を通じて企業や自治体との新規事業創出に取り組む。
福田裕士
奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科修了、修士(バイオサイエンス)、専門:動物応用学、バイオサイエンス。入社して間もなく沖縄事業所に赴任し、地域の未利用資源の活用研究に取り組み、ブランド豚「福幸豚」を構築。2016年9月に熊本県に異動し、2018年4月には大阪本社、2020年より東京本社と各地域を渡り歩き、地域資源と人、世代を超えた人同士が共生する自然共生型産業の研究を推進している。