株式会社リバネス農林水産研究センターは、水産・水環境技術の社会実装を行う「アクアガレージ」を新設しました

株式会社リバネス農林水産研究センターは、水産・水環境技術の社会実装を行う「アクアガレージ」を新設しました

 株式会社リバネス(本社:東京都新宿区 代表取締役社長CKO:井上浄)の農林水産研究センターは東京都墨田区に、水産・水環境技術の社会実装を目指した研究開発を行う研究拠点「アクアガレージ」を新設、4月7日に開所式を行いました。

 株式会社リバネスは、2016年にアグリガレージ研究所、2017年に生産技術研究所を設立し、未利用資源を活用した植物栽培や養豚・養鶏の高付加価値化など食生産の課題解決や技術の社会実装に関する研究を進めて参りました。そして2019年、アグリガレージ研究所と生産技術研究所を統括し、農林水産研究センターを立ち上げました。本センターでは、「食と農の課題解決のため、地域に眠る資源・技術の活用と異分野を融合させた実証に取り組む」をフィロソフィーとし、農業や畜産業に限定されない分野横断的な研究を積極的に推進しています。この度、水産・水環境研究の社会実装をさらに進めるため、新たにアクアガレージを開所いたしました。

 水産分野は天然の水産資源の減少や養殖用の種苗やエサの不足、就業者の高齢化や後継者不足など、さまざまな課題に直面しています。また、水産の基盤となる水環境も富栄養化や貧栄養、ヘドロなど有機物の堆積やそれに起因する貧酸素塊の発生など、多くの課題を抱えています。これら課題解決のために研究開発を進める必要がある他に、学術的な新規性が少なく大学では研究開発を進められない、大学・企業の研究室からスケールアップして試験できる場所が足りないなど、技術の社会実装、普及には時間がかかっています。
 我々は、水産・水環境の課題解決のためには、異なる分野の知識や技術を組み合わせた科学技術の集合体「ディープテック」を構築すると同時に、スケールアップや条件の最適化など、社会実装に向けた研究を共に行う仲間が必要であると考えます。そこで農林水産研究センターが新たに立ち上げたのが、アクアガレージです。

 4月7日に実施した開所式では、所長の戸上純からアクアガレージで行う研究について説明するとともに、ものづくりの連携先である株式会社浜野製作所の取締役副社長の宮地史也氏から、「墨田区はここの近くに川があるように水にも関わり合いが深い。水に関する技術開発をものづくりの視点から応援していきたい。」とコメントをいただきました。また、当日ご参加いただいた株式会社ジャパンモスファクトリー、株式会社イノカ、株式会社ARKからは、開所にあたり以下の期待するコメントをいただきました。

「今まで自分以外に苔の栽培技術を伝えることはなかったが、アクアガレージでは私以外の人(戸上)に技術を伝えていく。そうすることでマーケットにだしていくことができる。その挑戦をここですすめていきたい。」(井藤賀操 様)
「水産というと食べる魚を想像する人が多いと思う。我々の環境移送技術を使って、水産という水から何かを産み出すという本来の意味や、製薬などの領域への拡張など、水産の概念を変えていきたい。」(高倉葉太 様)
「水産や海洋の技術は社会に届けられずに研究されているものも多い。研究成果は社会に実装されることが最も重要。アクアガレージから社会に実装される技術を生み出してほしい。」(竹之下航洋 様)

 開所式後半では、現在の施設での取り組み紹介と質疑応答を行いました。

 アクアガレージでは、 大学・企業・ベンチャーとともに最新技術の実証、社会実装に取り組み、水産・水環境の課題解決に取り組んで参ります。

【施設概要】
 名称:アクアガレージ(株式会社リバネス農林水産研究センター所属)
 所在地:〒131-0041 東京都墨田区八広4丁目28番13号 小林ハウス101
 所長:戸上 純
 今後取り組む研究事例:
  ・オニテナガエビの共食い抑制、飼育密度向上技術
  ・アサリなど二枚貝の種苗生産技術
  ・微細藻類など培養技術の開発
  ・飼料生物の培養技術等、飼料に関わる開発
  ・閉鎖循環型養殖水槽や、その周辺機器の開発
  ・貝類など水生生物を使った水浄化技術 など

農林水産研究センターについて:https://lne.st/institute/iaff/

 

【リリースに関するお問合せ先】
 株式会社リバネス 農林水産研究センター
 担当:戸上、宮内
 E-mail:[email protected]
 TEL:03-5227-4198