【実施報告・教材活用募集】ジェームズ ダイソン財団エンジニアリングプログラムを常翔学園中学校・高等学校で実施
株式会社リバネスでは、ジェームズ ダイソン財団が行っている「エンジニアリングワークショップ」において、「Air Pollution Kit」を用いたプログラム支援を行っております。
今回は、「『To see is to believe』空気の中に見えないものを見えるようにしよう!」をテーマに、ジェームズダイソン財団のAir Pollution Kitを用いた実験教室を常翔学園中学校・高等学校の新中学2年生、3年生に対して実施しました。
身の回りに存在しているけれども、あまり意識をしていない「空気」を私たちは、常に身体に取り込んでいます。空気の「質」が悪いと、健康への悪影響も考えられる空気。そうした空気を、今回はガスと粒子それぞれを検知できるセンサを使って調べてみることに挑戦しました。
まずは、教室や廊下の気になる場所や、油性ペンやお茶粉末の入ったティーバックなど、どのような条件でセンサが反応するかを確かめてもらいました。また、ガスセンサによる水とエタノールの判別や、粒子センサによるチョーク粉末と粉砂糖への反応について、仮説を考えて上で実際に検証をしてもらいました。
次に、生徒の気になる地域の大気状況についてAQI(Air Quality Index)の値調べて、その原因や汚染の解決方法を考えるワークを行いました。粒子が待っているであろう地域の予想を立てたり、AQI値の高い、空気汚染の進んでいると考えられる場所の汚染の理由を生徒それぞれが考えたのち、数名の生徒がワーク内容を発表しました。
最後に、講師のYevからは、自身の研究経験を通じて、常識を疑うことで、普段は見過ごしてしまう課題に着目できることを生徒に伝えました。「疑問を持つことが課題解決の最初の一歩である」というメッセージは参加した生徒にもしっかりと伝わり、身の回りの疑問を確かめたいという具体的なアイデアがアンケートでも多く回答が得られました。
【実施概要】
タイトル:「To see is to believe」空気の中に見えないものを見えるようにしよう!
日程:2024年03月30日(土)
時間:10:00~12:00
場所:常翔学園中学校・高等学校 理科室
対象:常翔学園中学校 新中学2年生 8名、新中学3年生 6名
【実施内容】
流れ | 内容 |
イントロ挨拶 | 自己紹介 |
講義導入 | 講師紹介
空気について ジェームズダイソン財団 Air Pollution Kitについて |
実験2:
センサーの動作確認をしてみよう |
Air Pollution Kitを使ってみる。
・用意されたサンプル(お茶、油性ペン等) ・周りのところを検出してみる(教室の中、廊下) |
講義2 | ・キットのセンサーについて
・身近なガス・粒子について |
実験2:予想して比較しよう! | ・二つの透明な液体をガスセンサーでどちらのほうが反応するのを予想する
・二つの粉末(チョークダスト、粉砂糖)を粒子センサーでどちらのほうが反応するのを予想する ・液体を実際ガスセンサーで試してみて、予測した通りかどうかを確認する ・粉末を実際粒子センサーで試してみて、予測した通りかどうかを確認する |
講義3 | ・実験2に関する考察
・Yevの予想外の経験について語る(フィリピンの海の水質汚染、フィリピンのオフィス近所の空気室) |
ワーク:気になる地域の空気質を調べてみよう! | ・世界の中に空気の質を気になるところを考えてみる。
・その場所の空気質(AQI、Air Quality Index)を下記のサイトで調べる: ・その場所の空気質のデータによって、そのデータの原因を考えてもらう。 ・時間があれば、そのための考えれるソーリューションも考えてもらう。 |
発表 | 3名からのワーク発表 |
まとめ | ・流れの復習(課題を見えるようした→観察を疑う→分析→解決策)もDyson社が同じことをしていた
・講師の大学院生の時の研究(脳内免疫細胞の薬理)の事例 ・見る→疑問を思う→細かく見る、というサイクルは大事 ・メッセージ:常識を疑う(疑問を持つことが課題解決の最初の一歩) |