【実施報告】公文国際学園高等部にて、「苔」をテーマにしたPCR実験教室を実施しました

【実施報告】公文国際学園高等部にて、「苔」をテーマにしたPCR実験教室を実施しました

 株式会社リバネスは、公文国際学園高等部(神奈川県・横浜市)にて、2025年6月29日(日)に出前実験教室を実施しました。当日は、高校2年生と高校3年生の生徒16名が参加し、「苔が枯れてしまう庭を救え!」というコンセプトのもと、DNA抽出、PCR、電気泳動という3つの実験を行いながらバイオロジーの基盤技術を学びました。
 電気泳動の時間中にはリバネス社員からの研究紹介、また実験教室終了後にはリバネス社員との交流会を行い、研究活動の様子や研究内容についてのディスカッション、進路相談など、研究者ならではの視点で生徒と交流しました。

【実施概要】
日時:2025年6月29日(日)9:30-16:00
形式:対面実施
実施校:公文国際学園高等部(16名)
タイトル:苔が枯れてしまう庭を救え!
実施内容:DNA抽出、PCR、電気泳動

【当日の様子】
 当日は、リバネスのグループ子会社である株式会社ジャパンモスファクトリーの代表取締役も務める戸上が講師となり、同社の技術や実際の事例を活かした内容を実施しました。世界初の苔の大量培養技術を用いて、苔を吸着材にした金属回収や、緑化資材開発等の事業を行っている同社が行う、苔庭のコンサルティング事業をテーマとしました。苔がまだらに枯れてしまうという問題に対して、1種類の苔を植えたはずが他の苔も混ざっている可能性があるという仮説のもと、DNA分析でそれを明らかにすることで苔庭の課題を解決するミッションに取り組みました。
 まずは苔に詳しくなるべく、公文国際学園に生息している苔の観察や、講師の戸上から苔に関するクイズや講座を実施しました。その後、まだらに枯れてしまっている苔庭の各スポットに対応する苔を観察し、そのDNAをPCR・電気泳動で分析しました。DNA分析の前にはブロッコリーを用いたDNA抽出実験を行い、まずはDNAを目で見る体験もしました。これらの一連の実験を通じて、普段の授業で習う様々な実験手法のつながりと、理論を体験を通じた理解に変えることができました。参加生徒は、マイクロピペットの操作や、複雑な研究手法に挑戦する中で研究体験を楽しみつつ、仮説を立てて実験を行う研究の考え方を習得しました。
 PCR検査を通じて、苔庭には2種類の苔が混在していることを突き止め、2種類の見分け方や庭造りの改善提案を、調査報告書としてアウトプットするという体験をしてもらいました。
 実験教室終了後には、参加生徒とリバネス社員の交流会の時間を設けました。多くの生徒が最後の時間まで残り、研究や進路についてポジティブな印象を持ってくれたことが、当日の声やアンケートから見受けられました。

 

【参加した生徒の感想】
「PCR法や電気泳動法は化学の授業で学習したり、コロナウイルスに感染しているかの検査で用いていたくらいだった。今回の実験を通して、どんな原理で検出されているのか実際に肌で感じることで、仕組みの理解が深まった。また自分には知見のなかった『コケ』というテーマでも、『見分けがつかない!』という気持ちを体験し、実際に課題とされている問題に触れることで、興味を持ってわくわくしながら取り組むことができるとわかった。」
「普段の授業では絶対に使わないような実験器具を使って、実際の研究者がやっているような実験ができて、実験とか研究って楽しいんだなと思ったしいい経験になりました。」
「実験を始める前に一度自分なりの考察を考えておくことによって、実験が終わって結果ができた時の達成感だったり、自分の考察が間違っていたら“なぜ間違ってしまったのか”と考えたり、一つの行動でも様々な視点から物事を見ることで色んなことを学べるということを感じました。」
「学んだことがなかったPCRについての研究、新しい分野での研究について知れて、自分が知らなかった世界についてまた新しい視野が広がった気がしました。これからもまたこういう研究があったらまた参加したいと思いました。」

リバネスでは、最先端の科学やものづくりのアイデアを用いた実験教室を様々な学校や学年を対象に実施しております。出張訪問型の他、オンラインを活用した企画開発も積極的に実施をしています。ご興味をお持ちの方は下記お問い合わせ先までご連絡ください。

<本件に関するお問い合わせ>
株式会社リバネス
担当: 創業開発事業部 駒木
TEL:03-5227-4198 E-mail:[email protected]