「水のろ過と地球環境」を考える 東レ株式会社

「水のろ過と地球環境」を考える 東レ株式会社

■教育CSR活動に対するきっかけと想い

当社のリソースを活かして、子供たちに理科の面白さや有用さを感じてもらい、また、先生にも夢中になっていただくようなプログラムを実現して、「理科離れ」の解消に少しでも貢献したいと考えています。

 

■教育CSR活動事例

小・中学生、教員向け出張授業、教材提供など

 

■チーム構成

人数:1名

所属部署:マーケティング企画室

 

■授業概要

単元:もののとけ方

対象学年:小学5年生(45分×2時間)

タイトル:「水のろ過と地球環境」を考える

授業の概要と流れ:「もののとけ方」の授業で、たとえば食塩は溶けても消えているわけではないということを学びました。では、食塩は食塩水の中でどのような状態になっているのでしょうか。水の中に混ざったり溶けたりして見えなくなったものも、とても小さな粒として水の中に存在しているのです。小さな粒も取り出すことができる、東レの膜ろ過技術を使って、確かめてみましょう。

※授業は担任の先生と企業講師の連携により実施する。

 

〔導 入〕溶けたものを取り出すにはどのような方法があっただろう?

〔実 験〕ろ紙を使って色水がろ過できるかやってみよう!もっと目の細かい中空糸膜を使うとろ過できるかな?

〔講 義〕東レってどんな会社?中空糸膜って、何?

〔実 験〕中空糸膜を使って、色水をろ過してみよう!食塩水をろ過して、そのあと蒸発乾固して確かめよう。

〔まとめ〕溶けているものの粒の大きさと、中空糸膜の目の大きさに関係がある。

〔発 展〕さらにその技術は、人の暮らしや地球環境問題の解決に役立っているよ。

 

■教材開発のこだわり

〔1〕ろ紙と中空糸膜の隙間の大きさを理解してもらう

ろ紙と中空糸膜を拡大すると隙間があり、その大きさに違いがあることをイメージさせます。中空糸膜は、ろ紙より隙間が細かいので、色素などをろ過することができるのでは?との気づきを促す補助教材です。

※学校使用のろ紙の孔のサイズ:5〜6μm、中空糸膜の孔のサイズ:10nm

〔2〕中空糸膜を使ってみよう

児童の実験用に特注で作った教材です。ろ過しやすく、かつ、班毎に数を用意するため、注射器で吸い上げる、このような形としました。

〈手 順〉

①ビーカーに入った液体に中空糸膜を入れる。

②注射器のピストンを引っ張る。

③注射器に上がった液体がろ液となる。

 

■特別講師の声(本業での活動にプラスとなった事例)

出張授業だけでなく、教材・プログラム提供など、学校から望まれる形で貢献をしたいと考えています。

 

■児童の声・教員の声

中空糸膜はいろんな所で役立っていて、でも色水はとれても食塩水はとれなかった。でもそれよりもっとすごいRO膜は塩を取れて、沖縄の水をきれいな水にして東レの人たちはすごいと思った。

中空糸膜とか言うものの糸のところがシャリシャリしていたのが気になった。ぼくも何か理科に関して、研究してみたいと思った。

とてもわかりやすく中空糸膜の使い方を教えてもらい、かんたんに使えた。中空糸膜でオレンジジュースや牛乳を水にしたときがとてもすごかった。色はなくなったけれど、味は同じみたいです。

 

■会社情報

住所:東京都中央区日本橋室町2−1−1 日本橋三井タワー

URL:http://www.toray.co.jp/

社員数:6,915人(関連会社含まず)

設立年月日:1926年1月

 

出典:教育CSR白書2010 (本記事は、2010年11月のものです。)