機能性アイウェアの極み!JINS MEME を体験してきた
ウェアラブルデバイスが好きでちょこちょこ試しているのですが、今のところ一番優秀なのはiPhone(つまり携帯電話)です。一番持ち歩くデバイスがこれなんですよね。
UP by jawboneの腕に装着するタイプのデバイスは、普段腕時計をしないこともあり邪魔な気がしてしまいますし、今一歩しっくりきません。なんというか、余計なオプションなのです。
さて、そんな自分が唯一毎日つけているオプションが一つあります。それはメガネ。
これがないと仕事になりませんし、今となってはつけていて気になるものでもありません。
腕に装着するものは、キーボードを打っていればパソコンにぶつかったりして物理的に邪魔な事が少なくないのですが、メガネはさほど気にもならないのではないかと思っています。(もちろんコンタクトレンズ派はメガネなんて邪魔だよという人もいるとは思うのですが)
そんな私が注目しているのがJINS MEMEという、機能性アイウェアを提供するJINSから提供される予定のメガネ型ウェアラブルデバイスなのです。
JINS MEMEってどんなウェアラブルデバイス?
まずは、JINS MEMEを知らない人の為に、どんな端末なのかをご紹介。
■世界初、「三点式眼電位センサー」搭載のアイウエア
JINS MEMEは「自分を見る」をコンセプトに、世界で初めて三点式眼電位センサーをメガネに搭載した
センシング・アイウエアです。人の眼は電荷を帯びており眼球運動に伴い電位差(眼電位)が生じます。
JINSでは鼻パッドと眉間の三点での眼電位センシングを実現、八方向の視線移動と瞬目(まばたき)を
リアルタイムでセンシングします。これにより、眼や頭の動きから得られる豊富な情報をもとに様々な
アプリケーションとの連動を通じて、普段の疲れ度合いや眠気度合いの把握や活動量測定などが可能となります。
加速度センサなどは、今どきのスマホにはほぼ搭載されており、かなりメジャーになってきたので知っている人も少なくないのではないかと思いますが、眼電位センサはご存じない方が多いでしょう。
メガネには、身体に接する点が3点存在しています。鼻パッドと耳の接触部位です。この3点から電位を取得することによって得られるのが眼電位という訳です。
視線移動とまばたきのデータが得られる事によって、目の情報を使ったインタラクションが可能となるのが特徴です。
JINS MEMEを体験してみたらこうだった
著者は今回、TOKYO DESIGNERS WEEK 2014に展示されていたインタラクティブアートを体験してきた訳ですが、発見がありました。面白い体験でしたよ。
メガネはこんな形状をしていて、結構大きいかなという印象を受けるのですが、実際にかけてみたところずっしりと重みを感じるという事はありませんでした。重さのほとんどが恐らくはメガネの先に集中しているのだと思うのですが、耳に近いのでしっかりと重みを受け止めることが出来ます。
インタラクティブアートでは、目線の動きと瞬きによって変化するCGを楽しむことが出来るのですが、右を見れば少し遅れて右側へと動き、まばたきをすればCGがスプラッシュするといった感じ。
若干反応が遅れる為、これを使った入力インターフェイスは時間的にシビアなものは厳しいかもしれませんが、応用範囲は少なくないでしょう。
今回実際に体験してみて、可能性を感じた部分はその重さです。
実は、筐体が大きいし、重たくて疲れるんじゃないかなと思っていたのですが、これはもしかして問題ないのかもしれません。もちろん長時間装着していると感じる違和感はあるのかもしれませんが、そこはひとまずおいておいて、未知の自分のデータが取れる期待感で、発売が一層楽しみになりました。
JINS MEMEが経産省から賞をもらった事で
さて、そんなJINS MEMEですが、先日経済産業省の「Innovative Technologies 2014」審査員特別賞を受賞したようです。「先端技術×デザイン」の融合を実現した次世代インターフェースとして高い期待と評価を獲得したと言うことを評価されており、ライフサイエンス分野への波及・応用が期待される技術を選出する「Human」部門の特別審査員賞を受賞しました。
これから、より注目を浴びる事になりそうですし、それによってデバイスの進化も促されるでしょう。楽しみな領域ですね。
2015年の春発売が待ち遠しい JINS MEME
また、私自身が最も期待しているのが、JINS MEMEの産学共同研究のアプローチです。
ドライブ分野ではすでに、株式会社デンソーおよび慶應義塾大学メディアデザイン研究科と共に、眼電位センシングを用いた次世代の運転サポート技術に関する研究を進めていますし、東北大学の川島隆太教授等、5名の先生が既に産学共同技術開発チームとして名を連ねています。
これらの研究者とともに、新しいデータから人体へのアプローチ方法が見いだされることでしょう。
ウェアラブルデバイスマニアとしては、このビッグウェーブに乗らざるをえない、そう確信しています。
参考