リバネス教育総合研究センター前田が大阪府柏原市立柏原中学校で講演しました

リバネス教育総合研究センター前田が大阪府柏原市立柏原中学校で講演しました

2024年8月5日(月)、大阪府柏原市立柏原中学校にて、同校の教員と、中学校の学区内にある二つの小学校(柏原小学校、柏原東小学校)の教員合計78名に向けて、リバネス教育総合研究センターの前田が「こどもの主体性を仮説検証を通して高めていく〜探究的な学びカリキュラムへ向けた研究活動について」と題し、講演とワークショップを行いました。

柏原中学校は、令和5・6年度、柏原市教育委員会より学校教育推進事業の研究指定を受けており、主体的に行動する生徒を増やすことを目標に、小学校と中学校が連携して一貫したカリキュラムを開発することに取り組み始めています。

講演の前には、柏原中学校の全生徒に対して、主体性と行動を可視化するアンケートを実施。同センターが過去に集積したデータと照らし合わせながら、柏原中学校の強みや改善ポイントの提案、また学年ごと、性別ごとの違いについて分析結果を共有しました。データから、柏原中学校の生徒は、興味関心からの行動はとても高く、積極的な行動をしている生徒がたくさんいることが示唆されました。一方で、自分で決める経験「自己決定」については、低めの傾向があり、自分で選んだり、決めたりする側面ももっと増やすと良いと講師から伝えました。さらに、出身小学校ごとの分析結果も共有し、それぞれの小学校の特徴についても分析内容を説明しました。

今回は、講演のあとに小学校の先生と中学校の先生が混ざり合ったグループを作り、9年間の一貫教育をテーマにして小学校6年生と中学1年生のカリキュラム接続に繋げるワークショップを実施しました。まず、小学6年生のときの達成しているスキルや考え方、そして授業や課外の取り組みについて、中学校の先生がヒアリングを行いました。その内容を踏まえて、中学1年生ではどんな取り組みをすると、段階的に生徒の成長をさらに伸ばすことができるのかを考えました。ワークショップの結果は、今後の小中で連携を深めて次年度カリキュラムに反映させていくこととなりました。

会の終わりでは、先生方からさまざまな意見が述べられました。

 

ワークショップでの声

◉小学校の算数ではICTを活用した授業が活発に行われているが、中学校ではあまりできていなかった。小学校で体得したICTスキルをさらに伸ばせるよう、中学校でも実施していきたい

◉小学校で行われてる行事などでの縦割りの取り組みは、中学校でもよく行われているので、学年を超えた交流は上手く引き継がれていると思う

講演の感想

◉「自分で決める経験」の重要性や、「自己肯定感」など、教員が日々、感覚的に重要だと思っていたことがデータで示されたことがとても興味深かった。また、小学校ごとの違いは地域性などを良く表していたと思った。

同センターでは、今後も主体的に行動する生徒を育成するための研究活動を、全国の小学校、中学校、高等学校の先生方と一緒に取り組んで参ります。

 


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本件に関するお問合せ:

株式会社リバネス 教育総合研究センター 担当:前田、森安、田濤
電話:03-5227-4198   メール:[email protected]