NEST教育

グローバルリーダーは「自然(Nature)」を忘れてはいけない。

リバネスが行う教育事業では、NEST教育を実践しています。NESTはNature、Engineering、Science、Technologyの頭文字です。自然に目を向け多くを学ぶことで、そこに潜む科学を理解し、技術を生み出す。そのサイクルは、これからの時代がどう変化するとしても、決して忘れてはいけない本質的な概念だと考えます。

最近では、グローバル人材を育成するための教育として、アメリカで提唱されているSTEM(Science、Technology、Engineering、Math)教育に注目が集まっています。しかし私たちは、STEM教育の中にN(Nature)が入っていないことに違和感を覚えます。

「サイエンスにはネイチャーも含まれる」と考える方もいるかもしれませんが、サイエンスとネイチャーは似て非なるものです。サイエンスは人間が生み出したものですが、自然は人間が存在する以前から存在しています。あるいは、人間も自然の一部だと捉える観点も必要でしょう。

私たちが世界を理解する学びの源流には、まず自然(ネイチャー)が存在し、そして人間が自然を生き抜く工夫としてのものづくり(エンジニアリング)があります。その後に、自然から進化したサイエンスと、エンジニアリングから進化したテクノロジーに触れていくというのが、合理的な流れなのではないでしょうか。

現代における急激な科学と技術の発展は、同時に環境破壊という大きな問題を生み出しました。これはまさに自然の摂理への理解が欠けていた結果であり、サイエンスとテクノロジーが決して万能ではないことの証左でもあります。

むしろサイエンスとテクノロジーは、自然の理解を深めるための過程なのであり、その意味で真の科学者とは、「自分が何を知らないか」をわかっている存在だということができます。

私たちは、同様の素質がグローバル人材にも求められると考えています。変化し続ける自然環境や社会に対応し、リーダーとして世界の人々を牽引していくためには、人間を含めた生態系や地球システムといった地球規模の視点で世界を捉えることが必要です。

科学やテクノロジーが常に発展途上であることを知りながら、常に自然に学び、問いを持ち、仮説を検証できるスキルを身につけること。それこそが、グローバルリーダーになるための一歩だとリバネスは考えます。