2024年 新年のご挨拶

2024年 新年のご挨拶

令和6年能登半島地震で被災された方々には心からお見舞い申し上げるとともに復興に向けて尽力されている皆様にはくれぐれも安全に留意されご活動されることをお祈りいたします。

2024年が始まりました。

リバネスは2023年6月14日に21周年を迎え、コーポレートブランドを刷新 ー「知識プラットフォームのリバネス」から「知識製造業のリバネス」へすることを宣言しました。テクノロジーが進化した現代でも、私たちが向き合うべき地球規模のディープイシューは多く残されています。そして、それらの解決には、世界中に存在する知識を組み合わせて新たな知識を生み出すこと、すなわち知識製造業が不可欠となります。リバネスは新コーポレートブランドに、世界の先陣を切って知識製造業を生業にしていくという決意を込めました。

この決意と同時に、これまでCTO、そしてCKOとしてリバネスの技術・知識の創出を牽引してきた井上が、Chief Culture Officer:CCOへと肩書を変更しました。CCOは、知識製造業をあたりまえにし、組織の文化を創っていくリーダーです。この知識製造業の新時代においては、教育・人材・研究・創業の全ての土台となる文化を創っていくことが最も重要となってきます。

2023年、私たちは「日本の地域と東南アジアを接続する」というテーマを掲げ、グループ総力をあげて同時多発的に地球貢献につながるプロジェクトを仕掛けてきました。
日本国内においては、これまで府県単位で開催してきた地域テックプランターをより広域なエリアへと拡大する挑戦を行い、東北および関西の2つのエリアで初開催しました。さらに地域中核企業との連携も多く生み出し、これらの活動を通じて地域に存在するディープテックが東南アジアの課題を解決しうるという確信を持つに到りました。

教育開発事業も大きく飛躍した1年でした。10月には日本・東南アジアの7か国の次世代がマレーシアに集いサイエンスキャッスルASIA 2023を初開催し、来る2050年のリーダーたちの持つ大きな力を解き放つ場を作り出すことができました。2012年に中高生のための学会としてスタートしたサイエンスキャッスルは、世界で活躍する次代の地球貢献型リーダーの発掘と共働の場へと進化を遂げつつあります。

また、Co-President体制への移行によってグループの海外接続の基盤が強固になりました。11月には、高橋・井上の両代表は超異分野学会の東南アジア大会に登壇し、各国の急激な成長とそれに伴い顕在化する課題を実際に肌で感じながら、現地の研究者・ベンチャー・企業・政府機関らと新しいプロジェクトを仕掛ける機会を創出できました。例えば、フィリピンにおける科学教育やアントレプレナー人材育成が不足しているという課題、タイにおける環境問題や交通渋滞、そして大学や研究機関のベンチャー創出環境の課題など、自ら現場に立つことで深く理解することができました。

そして2024年、リバネスは「実験的プロジェクトを増やす」をテーマに、「小さく、細かく、多く、できるだけ早く試してみる」ことで、課題解決に向けたこれまでにないプロジェクトの種を数多く生み出していきます。

世界の情勢は急激に変化しています。民主主義が大きく揺らぎ、世界経済の成長率も低迷すると試算されています。何が起こるか分からない不確実な状況がさらに加速する中、未来のベクトルを決めるこの1年間は、時間軸をもって世界を俯瞰する4D思考がますます重要になってきます。リバネスは、4D思考と実行力を併せ持つリーダーとして、自らが実験と観察を繰り返し、世界の課題を解決していくプロジェクトを立ち上げていきます。

3月8日-9日には、超える・つながる・世界を変える実験的プロジェクトを生み出す実践の場として、日本と東南アジアの研究者・ベンチャー・企業・自治体・次世代らが集まる超異分野学会2024 東京・関東大会を開催します。また、2024年の1年間を通じて日本5ヶ所と東南アジア6ケ国で開催する超異分野学会を軸に、日本・東南アジアを周り、現地の課題を肌で感じながら4D思考を育んでいく新たな取り組みも開始します。

リバネスは、「科学技術の発展と地球貢献を実現する」という理念の下、サイエンスとテクノロジーの力を信じる大学院生たちが集まって生まれました。常に建設的な姿勢を持って新たな仮説を提示し、先頭に立って世の中の課題解決を仕掛けていきます。
この一年の活動に注目していてください。

2024年1月15日

株式会社リバネス
代表取締役社長COO 髙橋修一郎
代表取締役社長CCO 井上浄