進化理論でバイオ産業が 「進化」する

進化理論でバイオ産業が 「進化」する

株式会社ネオ・モルガン研究所

サイエンスの追求から生まれた技術

「進化には時間がかかる」。この当たり前だと思われていることを覆す「生物の進化を速める技術」が株式会社ネオ・モルガン研究所の持つ基幹技術の特長だ。進化論を通して生物を理解しようという試みの中から生まれてきた技術が、新たなビジネスを創りだしている。バイオ分野では、抗生物質をはじめ様々な有用物質が微生物を用いて作られている。長い年月をかけて選りすぐってきた菌株は企業や研究機関にとって宝ものだ。しかし、同社の「不均衡変異導入法」という「分裂時の突然変異率を飛躍的に加速する技術」を使うことで、常識を覆す速さ、かつ、従来の遺伝子組換え技術だけでは難しかった有用な性質を持つ生物を手にいれることができるという。最近の成果としては、廃材を資化する「バイオエタノール生産酵母の育種技術開発」が、平成18年度、科学技術振興機構の「革新技術開発研究事業」に採択され、様々なメディアに注目されるなどビジネスの種は実を結びつつある。生物に共通する進化の機構を利用したこの技術は、微生物に留まらず、植物やマウスなどの動物でも適用できることが証明されている。医薬・食品・エネルギー・農業など多岐にわたる分野の技術と融合できる潜在能力を秘めており、既に数多くの研究が企業や公的機関で進められている。

自分で事業を創りだす

様々な産業分野で利用可能な技術。その躍進の鍵を握るのが研究経験を持つ事業開発スタッフの活躍だ。同社のコア技術は、特定の化合物というような「成果物」を作り出すものではなく、「成果物を生み出すための方法」。クライアントに提案する事業計画は無限にある。実際に研究をしてきたからこそ生まれる自らの発想力が事業化の要となる。ここに、同社の事業開発職の面白さがある。さらに、事業化を進めるためには、事業計画を提案するだけでなく、契約、知財権利の交渉、共同研究のマネジメントまで全ての業務に関わることが必要とされる。期待通りの研究結果になるとは限らない。研究を軸に時々刻々と変化する状況を、全体を俯瞰できる冷静かつ幅広い視野が事業開発職には求められるのだ。

経験より大切なものがある

「クライアントにシンプルだけれども、根源的な自社の技術を信じてもらえるとうれしい。そして、クライアントの持つシーズの可能性を引き出して、事業としてよりよい形でアウトプットできることにやりがいを感じる」代表取締役兼事業開発リーダーの藤田氏は事業開発職の魅力をこう語る。同社の事業開発職には新卒・ポスドクなど様々な経歴の持ち主が集まっている。彼らに共通するのは、「自分の頭で考えて行動する、セルフスターターな人」ということだ。「新しい事業を生み出していくのだから、最適な進め方がどれかもわからない。もちろん最初からできる人などほとんどいない」と藤田氏は考える。重要なのはクライアントに技術の魅力を伝えるコミュニケーション能力。クライアントと技術をとことん調べる情熱を持っていれば、生物の持つ可能性に挑戦する機会は無限だ。同時にそれは自身の可能性を試す場所でもある。研究経験を活かして幅広いビジネスシーンで活躍したい人にとって、同社の事業開発職は最適な職場となるだろう。