授業の枠にとらわれず、 サイエンスの魅力を伝える

授業の枠にとらわれず、 サイエンスの魅力を伝える

教育開発事業部
飯野 均 博士(理学)

2002年、大阪大学大学院博士前期課程修了後、研究員として理化学研究所SPring-8に入所。生命の始原に近いといわれる高度好熱菌の、タンパク質機能の研究に従事する。研究所に勤務しながら2007年より再度大学院に通い、2011年博士号を取得。2013年、理化学研究所を退所し、株式会社リバネスに入社。

『火の鳥』との出会い

僕が科学者を目指すきっかけになったのは手塚治虫の『火の鳥』との出会いでした。人間の存在意義ってなんだろう、とか、宇宙はなぜ存在するのか?という問いに刺激を受け、科学でそのような問いを追求することにロマンを感じました。原初の生命に興味をもち、理化学研究所のSPring-8で、好熱性細菌の研究を11年間行っていました。一方で、自分が漫画から科学の面白さを知ったように、学校の枠組みにとらわれないで科学の魅力を子どもたちに伝えたい、という想いが強くなり、自分でアウトリーチ活動をしながら転職を考えるようになりました。

高校生のための学会「サイエンス・キャッスル」で受けた衝撃

リバネスと出会ったのは、同社が主催した高校生のための学会「サイエンス・生が研究者が行うような学会とまったく同じ形式で研究発表を行っていて、しかも発表内容も既成の枠にとらわれていない、科学を楽しむための研究がなされていることに衝撃を受けました。そして彼らのための発表の場を教育現場ではなく、民間企業が作り出していたことにも驚きました。それまで学校の先生になることも視野に入れていましたが、やはり学校という枠を超えてサイエンスの面白さを伝える挑戦ができることがとても魅力的で、リバネスに入りたいと思うようになりました。

博士が家にやってくる!

入社1か月でさっそく僕の想いを形にできる仕事がありました。それが、理科の王国の実験キット、「ハカセと自由研究シリーズ」の開発です。今年の5月、小学校を1日借り切って行った実験教室イベント「小学生のための理科の王国」をリバネスが開催し、たくさんの小学生の笑顔を見ることができました。キットは、ここで行われたプログラムを、自分の家でいつでも体験できるように、との想いで開発しました。専門知識を持つ研究者自身が小学生に教えている、というリバネスの強みを活かすため、博士に直接質問して、一緒に研究を進めていけるウェブサイトを開設しました。キットやリバネスとの出会いをきっかけとして、僕が関わった小学生の中から科学者が生まれてくれたらすばらしいことだと思います。
将来は漫画と科学の世界をつなぐことで子どもの科学との出会いにイノベーションを起こしたいと思っています。研究者の感じているロマンに漫画家が物語を与えたり、逆に研究者も、専門の枠にとらわれない着想を漫画家から得られたりするような関係ができたら面白いと思います。その夢に向かって一歩一歩進んでいきたいと思います。

リバネス教育開発事業部 → https://lne.st/ed/

リバネスでは仲間を募集しています!

サイエンスをわかりやすく伝える技術で、さまざまな事業を展開する株式会社リバネスは、教育、研究、地域活性、メディア開発、人材育成において数々の新しい挑戦をしてきました。私たちの活動をもっと加速するため、リバネスは仲間を大募集します!「成し遂げたい夢がある」「世界をもっと良くしたい」、そんな熱意に溢れている人は、リバネスで自分の場所を見つけてみませんか。