主要プラットフォームに対応し、 ゲノム解析を加速する
次世代シーケンサーが登場して、すでに10年近くが経つ。もはや次世代というのも使い古された感があるが、競争の中でそれぞれの機種のキャラも立ってきた。こうした背景を受けて、リバネスでは2014年11月から次世代シーケンスのサービスをリニューアルし、主要なシーケンサーのプラットフォームへの対応を果たした。サービスの一端を紹介したい。
ニーズにあわせたプラットフォームを提供
リバネスのNGSサービスがさらに強化される。HiSeq2000、HiSeq2500、MiSeq、Ion PGM、Ion Proton、GS-FLX+、GS-FLX Titanium、PacBio RS II。いずれのシーケンサーも11月から対応できる体制を作り、サービス展開を開始している。これにともなって、de novoシーケンス、リシーケンス、エクソーム解析など、目的や解析量にあわせて、適切な解析プラットフォームを選びながらのサービスの提供が可能になった。さらに、HiSeqとPacBio RS IIの両方を駆使できるようになったことで、ロングリードとショートリードの結果をあわせてde novoの全ゲノムシーケンスも実施できる。解析目的が人によって異なることから、サービスは解析内容について打合せから始まり、解析内容を決定した上で実際にサンプルを送っていただき、解析を行うという流れになる。
納品形態はraw dataの納品が標準になっており、必要なデータにあわせて情報解析をオプションでつけている。これに関しては、最初の打合せの段階で必要なデータを予め決めておき、それにあわせて必要なデータ解析を行うことになる。ただし、エクソーム解析の場合には、マッピング、SNP解析といったデータ解析が標準でセットになっている。詳細はWeb(http://www.bi-ga.com/ngs/)でぜひ確認してほしい。
大規模なヒトゲノム解析を促進
今回のリニューアルにともなって、HiSeq X Tenでの解析にも対応できるようになった。開発元のイルミナ社は、HiSeq X Tenについて、集団規模のヒト全ゲノムシーケンスを念頭にデザインされた最強のシーケンスプラットフォームであること。システムが超ハイスループットシーケンサー10台から構成され、年間で18,000ゲノムを解読できることを、ホームページで公表している。このプラットフォームを活用して、より迅速な解析に貢献できるものと考えている。いただいたサンプルは、150bpペアエンドでの解析を行い、1サンプルあたり90Gbのデータを提供する。得られたデータに対して、マッピング、SNP解析、CNV解析、SV解析を行ったものを最終的に納品物として提供するという流れになっている。
エピゲノム、メタゲノム、トランスクリプトーム、幅広いアプリケーション
de novoシーケンスやリシーケンスはもちろんのこと、エピゲノム解析、メタゲノム解析、トランスクリプトームのほか、がんにおける体細胞変異のディープシーケンスにも対応しており、アプリケーションの幅がグッと広くなったことも大きな特徴だ。エピゲノム解析は、DNAのメチル化解析、ChIP-seqを中心に実施している。メチル化解析はバイサルファイト法ではなく、メチル化DNA結合タンパク質により、メチル化DNAを濃縮して解析する方法をメインに行っている。前述の通り、解析を行う時は相談しながら実施内容に落とし込んでいくため、要望がある際には相談することも可能だ。トランスクリプトームではmRNAはもちろんのこと、small RNAにも対応する。さらに、PacBio RS IIでの解析が可能になったことで、アイソフォームが存在している遺伝子のトランスクリプトーム解析でメリットを提供できるものと考えている。また、ロングリードを活かして、リピート配列の多い遺伝子の解析もより強力にサポートできるようになった。
研究者一人ひとりとコミュニケーションをとりながら、要望にあわせた解析内容でお応えしていく体制で進めているため、「こうした解析は可能だろうか」と思った時は、ぜひお問合せ下さい。
サービスに関するお問合せ
●株式会社リバネス 研究戦略開発事業部(担当:高橋良子)
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