宇宙教育プロジェクト

宇宙教育プロジェクトは、多くのパートナーとともに、宇宙をテーマとしたプログラムを展開し、科学に興味を抱く次世代を育成するプロジェクトです。

本プロジェクトは、2008年7月より、民間企業が国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の有償利用スペースを教育目的で活用する日本で初めての試みとしてスタートしました。

国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」が運用開始

地上400km上空に浮かぶ国際宇宙ステーション(ISS)に日本は宇宙航空研究開発機構(JAXA)を中心に実験棟「きぼう」を建設しました。2008年1月、ケネディー宇宙センターから打ち上げられた、実験棟の第1棟(船内保管室)が土井宇宙飛行士により無事にISSにドッキングされると、2009年3月まで3回に分けてその他の実験棟が打ち上げられました。世界で初めて船外実験施設を搭載するなど先進的な宇宙ラボの建造により、私たちは新たなサイエンスを生み出す研究の場を手に入れたのです。

 

JAXAが「きぼう」日本実験棟の有償利用公募

これまで、宇宙ステーションの利用はJAXA主体の研究にとどまっていましたが、この「きぼう」の運用開始に伴い、民間でも宇宙を利用ができる「有償利用枠」の公募が行われました。日本ではじめての「きぼう」有償利用の公募には5テーマが応募し、宇宙飛行士を含む選定委員会の会議の結果、3テーマが採択されました。リバネスもこのうちの1社となりました。

第1回宇宙教育プロジェクト

2008年7月より開始された第1回宇宙教育プロジェクトでは、宇宙に半年間滞在させたミヤコグサ(Lotus japonicum)とシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の種子を活用し、中学・高校生を対象に調査・実験教室を行うことで、子どもたちの宇宙や生命への興味を引き出す教育活動を実施しました。子どもたちの科学技術に対する関心を高め、科学技術立国を掲げる日本を牽引する次世代の育成へ寄与することを目的とするものです。

① ミヤコグサとシロイヌナズナの種子をスペースシャトルに載せ、国際宇宙ステーション(ISS)に運びます。

② 日本実験等「きぼう」に約6カ月間保管します。(微小重力や宇宙線の暴露など、宇宙の環境が種子に与える影響を研究します。)

③ 宇宙から帰った「宇宙種」を全国の小中高校生とともに播種し、観察・研究を行います。

④ 宇宙教育フォーラムを開催し、そこでそれぞれの研究成果の発表を行います。また、全国の結果をまとめ、論文化を目指します。

 

長期間の宇宙旅行など、私たちは将来、宇宙で暮らすことがあるかもしれません。宇宙で食料となる植物を育てる「宇宙農業」を行うことも考えられています。こうした中、長期間宇宙で保管した種子が正常に発芽し育つことを確認する研究はとても重要なのです。

第2回および第3回宇宙教育プロジェクト

第2回および第3回宇宙教育プロジェクトでは、それぞれ以下の種子を宇宙に打ち上げました。帰還した宇宙種は、日本全国27カ所の次世代とともに育成研究を実施しました。第1回宇宙教育プロジェクトと合わせ18種類44品種の宇宙種の栽培研究を行いました。

 

<第2回宇宙教育プロジェクト>

ウコン、大豆、トマト、芝草、ホップ、酵母、パンジー

 

<第3回宇宙教育プロジェクト>

長命草、大豆、キビ、あわ、林檎、マトリカリア、ヒノキ、シロイヌナズナ、ミヤコグサ、ヘチマ、菜種、トマト