主体性や学びに向かう力「ワクワク」見える化サービス

文部科学省が定める新しい指導要領の実施によって、学校現場では、探究活動をはじめとする新しい取り組みが求められています。しかし、その一方で、それらの取り組みの成果を測定する指標がこれまでは存在しなかったため、その成果をどう判断すれば良いのか、手探りが続いています。そこで、株式会社リバネスでは、従来のテストだけでは捉えきれない資質や経験を定量的に見える化することを目的に、多くの学校のご協力を得ながら、新しい指標の研究開発を進めてきました。

この研究開発を経て見出してきた新しい物差しは、「ワクワク」です。生徒が興味関心があることに主体的に行動する程度や、それに関連する考え方やマインド、環境要因などの関係性を見える化するサービスを始動しました。

この研究の成果は、日本心理学会第83回大会(2019年9月)、第16回日本こども学会(2019年10月)でポスター発表を行いました。また、2021年度の令和2年度3次補正 学びと社会の連携促進事業(先端的教育用ソフトウェア導入実証事業)費補助金に採択されました。

 

どんなときに使うものですか?

探究活動や行事を含めた学校の様々な取り組みが、 生徒たちの行動や考え方にどのように影響しているかを可視化します。

 

  1. 探究活動のプログラムを一新したタイミングなど、学校の新しい取 り組みの効果を見るために活用します。また、探究活動を通して養う生徒の主体性や行動力の推移などを参考とし、成績と合わせてプログラムや指 導方法の改善を議論するための土台として役立てます。
  2. 留学やイベントなどの行事など、特色ある取り組みの効果を見るために活用します。生徒の積極性や行動力の変化など、教科の知識に加え、学校が育成したい方向性へ近づけるための指標をとしても活用いただけます。

 

人数制限はありますか?

ありません。学校単位でのお申し込みとなります。お申し込みいただくと、人数に限らず事前と事後の合計2回の調査を受け、その結果をご覧いただくことができます。特定の学年やクラスのみの測定も可能です。

どんな指標がありますか?

生徒と学校の状態を、下記の4つのカテゴリで測定していきます。

どのようなレポートがでますか?

このようなレポートへ、事前面談に基づいた各学校の関心ごとに関する解釈のポイントを1校ずつ追記した形で提出いたします。

アンケートの概要

  • 設問数と所要時間 全21セット、89問 回答所用時間 15分〜20分程度
  • 設問項目 1)価値観 2)日頃の意識・姿勢 3)生徒の状態4)学校環境の4項目を構成する設問(複数もしくは選択制、段階形式、自由記述を組み合わたもの) 形式 Googleフォームを使ったオンライン回答。

費用

本サービスには、基本4領域を測定する「ベーシックパッケージ」と各学校の関心に応じて、独自の設問や分析を行う「カスタマイズパッケージ」がございます。それぞれのパッケージに含まれるものを以下にまとめます。

導入校の声

私は以前、「総合的な学習の時間」の実施(2003年)のために、スクールアイデンティティー(SI)が議論されていた熊本高校に勤務していました。今回「総合的な探究の時間」の実施前に同校に赴任し、当時の生徒と今の生徒の姿を重ねながら仕事をしてきました。探究を軸に、学校全体の姿を描こうとしたときに、生徒の学力や進路実績、各種全国大会出場等の可視化されたもの以外の大切なものも加味したいと考えていました。そんな時、リバネスの前田さんと出会いました。入学から卒業までの学校生活の中で、「生徒一人ひとりの多彩なチャレンジ」と教師との関係性、生徒集団と学校行事等の関係性など、大切だけれどもなかなか見えにくい側面を多面的に捉える道具はないものか?その答えが「ワクワク」研究だと思っています。

越猪浩樹さん

熊本県立熊本高等学校で勤務ののち、熊本県立教育センター、 県教育委員会、 県立宇土中・宇土高校校長、県教育委員会指導局長を経て、2018年から2020年まで熊本県立熊本高等学校校長。現在、熊本県内にある伝統ある予備校熊本壺渓塾学園理事。


子どもたちに「好奇心で輝く瞳を育てたい」と思っている私にとって、児童生徒のワクワク感をデータでキャッチできることはとてもおもしろいことだと思いました。ノーベル賞を受賞された真鍋先生も、「好奇心が原動力となった」とおっしゃるように、子どもたちの学びや活動の原動力もそこにあります。だからこそ、この調査結果で教員のどんな価値観や学校文化が生徒のワクワク感に繋がるのかを客観的に見て、教育活動見直しの視点を得ることができました。

真下峯子さん

埼玉県の県立高校で理科・生物教育に取り組み、男子校での勤務も経験。県教委、県立学校教頭・ 校長を経て、大妻嵐山中学校高等学校長、2020度から昭和女子大学附属昭和小学校・中学校・高等学校校長。特に女性の社会での活躍の場を広げることを目指して、女子生徒の理系進路選択、プログラミング教育推進などを含めたSTEAM教育推進に 取り組んでいる。

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お問い合わせ

担当:株式会社リバネス
教育総合研究センター センター長 前田里美
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