続:シンプルな手術で高血圧を改善|兵庫医科大学

続:シンプルな手術で高血圧を改善|兵庫医科大学

アクセス解析を見ていると、関心を持っている方が少なくないようなのでもう少し掘り下げてみました。

腎臓の交感神経を高周波で焼ききるという手術です。ニュースの中でも、すでに二年前くらいからオーストラリアで行われているということで、今回はそちらについて調べました。

腎臓の神経を焼灼(しょうしゃく)する新しいアプローチが、複数の降圧薬によっても治療効果の認められない心疾患患者の血圧降下に顕著な効果をもたらすことが、オーストラリアの研究者らによって示された。研究は、シカゴで開催された米国心臓協会(AHA)年次集会で発表されるとともに、英医学誌「Lancet」オンライン版に11月17日掲載された。
この手技で使用されるカテーテルを製造しているArdian社の資金提供を受けて実施された今回の研究では、短期間(6カ月)の追跡調査しか行われていないが、腎臓の交感神経に高周波エネルギーを送るこの方法(高周波アブレーション:焼灼術)は、心疾患の死亡率低下にも有用であるという。
治療抵抗性高血圧は、利尿薬を含む3種類の降圧薬を規定用量で用いてもコントロールできない血圧と定義され、高血圧症患者の約15%にみられる。今回の研究の被験者は全例、降圧薬を3種類以上服用し、多くは5種類を5年以上使用していたが、収縮期血圧(最大血圧)は160mmHgを下回らず、平均178mmHgであった。治療ではカテーテルを鼡(そ)径部から挿入する。

腎交感神経アブレーションが治療抵抗性高血圧症例に有効(2010.11.29掲載)

このニュースが出た時に、半年間の経過を見たとか居てあるので、2010年6月から数えて、もうすぐ二年が経つということになるようです。

米アラバマ大学バーミンガム校のSuzanne Oparil博士は「これは極めて重要な研究であり、治療抵抗性高血圧の対処法に革命をもたらす可能性がある。ただし、効果の持続性や神経の再成長、非白人集団や糖尿病あるいはメタボリックシンドローム患者での有効性、血圧がより低い患者での有効性など、検討の必要な多くの疑問が残されている」と述べている。(HealthDay News 11月17日)

結果的に大きな後遺症等はないということです。

治療の名前は「腎交感神経アブレーション」というもので、これで検索すると情報が色々とあつまりそうです。

9割の高血圧は自分で防げる (中経の文庫)