二足歩行ロボットはなぜ中腰で歩くの?

二足歩行ロボットはなぜ中腰で歩くの?

アシモも中腰ですし、SCHAFT(最近Googleに買収された東大発のロボット企業)のロボットも中腰です。

※コンテストを突破するSCHAFTのロボットの動きはこちら

なぜ、どれも中腰なのか?

その理由の1つは、ひざの関節を伸ばしきると、ロボットにとって危険だから。
足が伸びきったらそれ以上伸ばせません。
伸びきった状態は「自由度」がなくなった状態とも言います。バランスをとるには、本来膝の曲げ伸ばしができたほうがいいということです。
膝を伸ばした垂直な状態の足から、前方に振り出した脚に接地面を切り換えるときに、どうしても腰の高さを下がってしまう。
いちいち腰の高さが変わると、姿勢制御が未熟なロボットでは倒れたりしてしまいます。
中腰なら、歩いても腰の高さを一定に保てる、というメリットがあります。

しかし、膝を伸ばしたら自由度が減るのは人も一緒です。

もう1つの理由は、ロボットは別に中腰でも疲れない、というのがありそうです。
人間は姿勢を維持するために筋肉を常に使う必要がありますが、
ロボットの場合は中腰姿勢を取るためにモーターをガンガン動かす、という必要性がないんです。

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