〔リバネスセンシズ〕距離を越えて研究の「熱」を伝えるひと(前編)

〔リバネスセンシズ〕距離を越えて研究の「熱」を伝えるひと(前編)

リバネセンシズでは、リバネスメンバーのインタビューを通して、そのパッションを紐解き、実現しようとする個々の未来像をお伝えします。

立花 智子(たちばな さとこ)

修士(生命科学)
専門分野:微細藻類の分類、培養

(聴き手:佐野 卓郎)

大学時代からの仲間で、学部を飛び級して修士コースに進んだ立花さんは、私から見ればとても優秀なひとだ。そんな彼女が今、地域を跨いだ教育のしくみを構築しようとしている。第1回は、そんな立花智子(たちばな さとこ)さんをインタビューした。

佐野:リバネス立ち上げの頃からいますよね。まだ無名だったリバネスにどうして参加したんですか?

立花:実は丸さんの後輩で、同じラボだったんです。丸さんは修士から東大に移ったんですけどね。あるとき、彼から誘われたんですよ。もともと教育には興味があったので、聖光学院で行われた初の長期プラン実験教室に参加したのがきっかけです。その後、佐野さんや井上さんと一緒に大学の研究棟で教材作りもしましたよね。

佐野:立花さんが修士2年の夏頃のことでしたよね?

立花:そうなんです。その頃はすでに就活も終わって、教育系企業に内定ももらってました。

佐野:本当に教育に興味があるんですね。どうして教育系の仕事がやりたいと思ったんですか?

立花:もともとキラキラした夢なんてなかったんですよ。ただ、学校には漠然と不満がありました。なんか画一的で面白くないし。ペーパーテストで一面しか評価しないもの腑に落ちないし。だったら、もっと学校を楽しい場にできないかなと思ってました。
たとえば理科の授業をおもしろくすれば、学校生活10あるうちの1くらいは楽しくなるのでは、と思って学習参考書をつくる会社に入って、楽しく学べる書籍をつくろうと考えたんです。
それから5年やったんですけどね。受験突破のための学習参考書ばかりをつくる日々に、なんか違和感を感じ始めました。

佐野:で、2008年にリバネスに戻ってきたわけですね。そのときのリバネスは、立花さんの目にはどう映りましたか?

立花:昔話ですか?

佐野:はい。ぜひお願いします。

立花:とてもスピーディな印象でしたね。大手企業だと多くのネゴシエーションが必要で、なかなか新しいことができない。一方、リバネスはどんどん新しいプロジェクトが始まる。その分、プロジェクトを仕掛ける人は、強力なリーダーシップが必要ですね。ひとからは色々な意見を言われるし、コミュニケーションの難しさも痛感しましました。

佐野:リバネスに入社して、最初にやったことってなんですか?

立花:最初は、前職のスキルを活かして「いいことおしえてあげる(絵本)」の制作・出版から始めました。研究者の長年の想いを形にするというプロジェクトは、学ぶことも多かったですし、このスキルは自分の強みになると認識しましたね。
その後、社内外から書籍や紙媒体の相談がくるようになり、メンバーとのつながりも強まっていきました。

リバネス初の中途採用として入社した立花さん、その後の活躍については、後編にて。