「機能性を持つ農林水産物・食品開発プロジェクト」 採択テーマ18件に寄せられる期待

「機能性を持つ農林水産物・食品開発プロジェクト」 採択テーマ18件に寄せられる期待

「機能性を持つ農林水産物・食品開発プロジェクト」
採択テーマ18件に寄せられる期待

2013 年7 月1 日、前号の特集で取り上げた「機能性を持つ農林水産物・食品開発プロジェクト」の18 の採択案件が発表された。医農連携の急先鋒として期待されるこのプロジェクトについて、採択テーマを概観する。

健康を実現する食とその供給システムを整備する
現在、日本国内では、生活習慣病予備軍、および生活習慣病罹患者が増加しており、少子高齢化の進行も
合わせて、医療費が38 兆円(2011 年)と増大している。この問題に対して、農林水産省では適切な生活リズムや食習慣を広めるとともに、機能性を持つ農林水産物、食品を提供することで、生活習慣病へのリスクを低減するという指針を打ち立てている。その開発を進めるとともに、消費者に適切に供給する仕組みを整備することがプロジェクトの目的だ。

4 つの区分の大テーマで連携する機能的
プロジェクト
プロジェクトは異なる4 つの大テーマによって区分され、それぞれで課題が採択された。いずれの区分も研究グループに医療機関が参加し、ヒト介入試験を通してエビデンスを明確にする体制がとられている。研究区分のうち、最も多くの研究グループが採択されているのが「Ⅰ 機能性を持つ農林水産物やその加工品の開発」である。この研究区分では、11 の課題が採択されている。実用化に近い研究課題では、機能性の解明と同時に、食味を向上させる加工法や生産量の確保なども重要な検討事項になるだろう。また、今後注目を浴びるであろう研究区分が、「Ⅱ 次世代機能性に関わる研究開発」である。生活習慣病リスクの低減に次ぐ、次世代型の機能性の提言が含まれると考えられ、期待が高まる。これに加え、「Ⅲ 機能性農林水産物・食品のデータベース構築と普及システムの開発」にも採択があり、プロジェクト全体を通して連携、アウトプットを目指していく体制となっている。全体を通したポイントは、どこまで実際に消費者に届くかたちに近い状態で、その機能性を評価できるか、という点になる。また、その評価に当たっては、他の食材や食品との組み合わせや、メニュー総体としての機能性という点も考慮する必要があると考えられる。3 年間のプロジェクト期間で、高いアウトプットを期待したい。

リバネスがテーラーメード提供システムの開発に参画
株式会社リバネスは、「IV 機能性を持つ農林水産物及びその加工品の個人の健康状態に応じたテーラーメイドな提供システムの開発」に応募、提案した「中年男性をターゲットとしたテーラーメード機能性弁当の効果実証および供給システム開発」が採択テーマとして選ばれた。ウェブ上で個々人の健康状態を常時把握し、かつその健康状態に合わせた弁当を、プロジェクトで開発される機能性農林水産物・食品を活用して提供、その効果を実証するというものである。3 年後の事業化を目指し、開発に取り組んでいく。
Aga 13p(2)